【ぢょや】の始まり

「ぢょやがいつから【ぢょや】と呼ばれ始めたのか、その説は定かではない」 と言ってはいるのだが、それは嘘である。
実は私が【ぢょや】と呼ばれ始めた時期、 そして【ぢょや】と名づけた人物というのは はっきりしているのである。

私が【ぢょや】になる前、私は【たく】と呼ばれていた。
そう、私の名前を見れば簡単なことなのだが、誰も【ほんじょうや】の方に 注目しないものである。長いし、呼びづらいし。ということで必然的に 下の名前、【たく】で呼ばれていたのである。
ただ単に「たく」と呼び捨てにされることもあれば、「たくちゃん」とかわいらしく、 ちゃんづけで呼ばれることもあった。 この呼び方が当時の9割5分くらいを占めていたであろう。 後輩からも「たくさん」とさんづけて呼ばれていた。 ごくごくまれに「ほんじょうやさん」と呼ぶ人がいたぐらいである。

あれは18の春であった、、、
学生会と高専祭実行委員会に所属することになった私は、 高専祭弁論大会委員長を務めるという、その妖しい人物と出会った。
彼は常識とか、世の中の束縛からは離れて、自由に生きているという感じの、 一種、独特の雰囲気をもつ人物であった。
その慣習にとらわれない彼の口から出た言葉がこれであった。
「なんか、こう、たくちゃん、じゃかわいらしすぎる。
 イメージ違うよな。人と違うって意味では
 ほんじょうや、の方がええんじゃけど、やっぱ長いね。
 ほんじょうや。ほん、じょうや。じょうや、じょや、ぢょや、、、
 そう、、、ぢょやぁって感じじゃね。いいね。
 これからは、【ぢょや】、でいこう。」
そう、ここに【ぢょや】は誕生したのである。

この時点では私のその後の人生を決定付ける呼び名になるとは 想像すらしなかったが、、、。
しかし、確実に【ぢょや】の名は広まっていった。
まず後輩たちが使うようになった。「ほんじょうやさん」と呼んでいた人が 「ぢょやさん」と呼ぶようになった。やっぱり長かったのだろう。
「たくさん」と呼んでいた人達も「ぢょやさん」になった。 下の名前を気安く呼ぶより呼びやすかったのだろう。
周りの友達もいつしか「ぢょや」になった。
そしていつしか、私自身も「ぢょや」と名乗るようになっていた。

【たく】というのでも珍しい名前なのだが、たまに同じな前の人がいると、 確実に【たく】と呼ばれているのである。
しかし【ぢょや】であれば、他に同じ呼ばれ方をしている人はいない。
仮に【ほんじょうや】が他にいたとしても、【ぢょや】ではないのである。
【ぢょや】は私だけの呼び名、私だけのオリジナル。
そう思うと、とてつもなく気に入ってしまった。
そして、私は【ぢょや】になっていったのである。

なお、名付け親のS氏は、現在、ぢょやの歴史的母校である呉高専の環境都市工学科で助手として勤務した後、現在は広島国際大学社会環境科学部・建築創造学科講師として教鞭をとっている。
呉高専環境都市工学科
広島国際大学

ちなみに表記法、【ぢょや】も彼が考案したものである。
発音が、【じょや】より【ぢょや】の方がイメージに近い、 ということと、【じ】より【ぢ】の方が、変な奴度がアップする、 ということらしい。


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