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新年度、1ヶ月あまり経ちましたが、新しくサークルに入ったみなさんも慣れましたでしょうか? 今年はなぜか例年に比べ新メンバーが少ないように思うのですが、やはりサークルの空気を循環させるのにも新メンバーは大切な存在です。手話は言葉、コミュニケーションなので、引っ込み思案にならずに、自分から積極的に話しかけて、バンバン使って、あっというまに上達してほしいと思います。学ぶと同時に使う。これが基本ですね。 さて、入門グループは昨年同様、健兄と山本さんが教えているのですが、テキストグループは今年度から「交流グループ」と名を変えて(元に戻してかもしれませんが)、私と佐川さんと秋山さんが担当することになりました(秋山さんはサボってばかりなので、岩佐さんが担当しているように思えますが…)。正直なところ、このグループは「入門でもなく情報保障でもないグループ」ということなので、名前にそれほどの意味はありません。毎回が交流会、というわけではないので勘違いをしないように。参加しているメンバーはご存知のとおり、今までとやり方を変えて、メンバーに学習内容を考えてもらうようにしました。この方式は去年、情報保障グループがやっているのを見て、一人一人に「サークルを作っているんだ」という責任感と参加意欲を高めてもらう効果があると気が付いたことと、今まで担当の人が準備するのにどれだけ労力を使っていたか、というのを分かってもらうためにやってみることにしました。面倒くさいと思わずにみなさん快く受け入れてくれたので助かりました。担当が楽するためって目的もあったので…。 学習の内容を考えるにはどうすればいいのだろう? と悩まれている方も多いと思うのですが、意外に答えは簡単です。自分が今までやってきたことをやればよい。それだけです。交流グループにいる方だと、きっと今までにいろいろな学習方法を見てきたと思うので、後はそれを自分がやるだけです。そーんなに難しいことでもないと思いますが、いざ自分がやるとなると大変そうに思えたり、「自分には経験がない」などと、今までやってきたことは何だったのかを忘れてしまう人がいます。 そういう方のために、私がいつも担当として準備するのにどういうことをしているのかをこっそりお教えしましょう。学習の内容を考えるには、 (1)テーマ・目標を決める。 これは具体的なテーマ、例えば「指文字を覚える」とか「単語100個覚える」とかでもいいし、抽象的なテーマ、「表情を豊かにする」、「想像力を養う」などでもかまいません。とにかく、その時に行う学習の狙いをはっきりさせます。まずこれが一番大切です。漠然と学習をしていても身に付く人はごくまれです。効果的に学習を行うためには狙いは確実に必要になります。 (2)大まかな方法を考えます。 次にテーマに沿った中身を考えます。例えばテーマが「指文字を覚える」だった場合、「指文字シリトリをする」とか、「右手と左手で"あ"〜順に交互にやってみる」とか、「好きな食べ物を指文字で表してもらう」とか。だいたい3〜7項目くらいの方法を考えます。もったいないと思っても、多めに考えておく方が後が楽です。ここで今までの経験が必要になってきます。自分の中に引出しが多くないと、ここがつまらないものしか出てこなくなってしまうし、レベルによって内容を工夫しないといけないので、一番頭を悩ませるところです。 (3)細部をつ詰めます。 予想される参加人数を考えて、多い場合はグループを分けるかとか、どのような流れで進めるかを考えます。(2)で考えた内容で「クイズをする」とか考えていた場合には、具体的にクイズの設問を考えたりとか、読みとり練習をするときなどは文章を考えたりします。それができあがったら頭の中で流れをシュミレーションしながらだいたいの必要時間を算出します。私の場合は20分くらいはオーバーするくらいの内容を考えて、やることがなくなってしまうことを予防してます。ここはAをしっかり考えていれば、それほど悩まずにできます。時間がないときはこの部分を当日やりながら考えていく、という少々荒業(適当、あるいは手抜きとも言う)なこともします。 (4)想定される質問を考え、その答えを用意します。 ここからはさらなる経験と考えている時間があればということになります。内容を準備した時点で、私はだんだん漏れに気が付いていきます。以前は「あれも教えたいこれも教えたい」という気がはやっていたので、気がついた漏れは全部内容に組み入れたりして収拾がつかなくなったりもしたのですが、わざと漏れを残して質問をさせる方がやりやすい、ということに気が付いてからは、あえてそこを教える内容に含まず、予想内の質問として答えを準備するだけになりました。また、教えようと思ってもその時点では良く分かっていないことも取って置いて、勉強したり人に聞いたりして質問に答える幅を作るということにしています。いろいろ考えていく中で自分のわからないことを潰していくという、ここが一番勉強になる部分ですが、大変なのでなかなかやる時間がないのが正直なところです。 (5)想定外の事態を考え、その対処方法を考えます。 当然のことながらすべてが順調にいくわけでもなく、予想外の事態もありえます。しかし、慣れてくるとそれさえも想定することができます。例えば、予想したよりはるかに人数が少なかった、突然今までの内容に全く学習に関係ない質問をされた、なんだか面白そうなお客様(例えば外国からの訪問者)があった、秋山さんが時間になってもこ来なかった、伊澤くん君の話が延々と止まらなくなった、など、etc…。でもだいたいの場合、それらの対処方法は、「開き直る」「あきらめる」「無視する」「流れに任せる」「その場で考える」ということになります(ちっとも対処法として考えられていない気もしますが…)。私は自分が準備したことができなくなってしまっても、全然「もったいない」とか「苦労が報われなかった」と思うようなタイプではないので、想定外の事態が面白ければそれでよし、だと思っています。学習の狙いより何より「人生なんでもあり」の前提の方が勝ってしまいます。最終的には何でもできるように構えておく、というのが一番必要なことになっていくのでしょう。 というような段取りがあると、とても大まかに書いてみました。ホントに大まかで、この上に年間計画があったり、進める上であちこちとの打ち合わせ、交渉、依頼、ケンカ、などがあったりするのですが、みなさんが考えていくヒントにはなると思います。(1)〜(5)までを全部やるのはとても難しいと思いますが、(1)〜(3)くらいは今までの学習を振り返ってみれば誰にでもできることだと思います。いや、できなきゃいけないと思ってます。 学習内容を考えてもらう本当の狙いは「学習を考える・作る」ということで手話が常に頭にある状態を作り出し、手話思考能力を培う、というところにあります。「身に付ける」というのは「教えられる」というところまで持っていくのがそれに当てはまることだと私は常々思っているのですが、たぶんに今までみなさんが受身なままで身につかなかったのなら、逆に教える内容を考えることで身に付けていくこともできるのではないか、と思っています。それに私とか秋山さんがない頭ひねって考え出してる内容より、みんなで考えていく方が、よりいろいろな面白い学習方法に出会えると思います。どうか私達があっと驚くような内容をみなさんに考えてもらいたいですね。 ![]() |
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