今年の箱根駅伝から

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出身校である駒澤大学が総合優勝を達成し、なにはともあれ(だからどうだと特別に関係があるわけではないのだけれど)めでたい気分ではある。
前評判通りに力を発揮し優勝を遂げるなんて、プレッシャーやらなんやらすべてを蹴散らせる力、というか余裕があったように思う。
選手たちには素直に拍手を送りたい。

それにひき換え。

今年の箱根駅伝では棄権が3校も出てしまった。過去最多である。
確か前に棄権が2校出てから、競争が激化しすぎて厳しすぎるのでということで出場校を20校に増やしたと思うのだが、まぁ増やした分、棄権する数が多くなったとも言えなくはないかもしれないが、結局元の木阿弥に戻っているのはどうしたことだろう。
近年の科学的なトレーニングによる選手の体調管理などもふまえ、過去の根性論に比べればよっぽどか環境は整っているように思うのに、なぜ棄権するような学校が出てくるのか?
やっぱりそこは余裕のなさなんだと思う。

科学的トレーニングは選手の体調管理もできるようになった分、極限まで選手の能力を引き出せるようになったかもしれないが、持てる物を全部出させてしまう。
そうなると、箱根駅伝のようにチームでたすきを繋いで、目の前の見えるライバル校を抜き去るためには、できれば120%の力を発揮したい、と思ったときに、すでに100%の力で走っていて、力の差はわかっているにも関わらず、無理をしてしまう。結果、体調不良に陥る。そういうことだろうと思う。
過去、根性論で言うならば、練習が80%で、たまたま本番で100%の力が出て、区間賞だった、あるいは抜くことができた、ということだったんじゃないかと思うのだが、すでに100%を出し切っているのに、さらに無理をする余裕などないのに、やっぱりそこはチーム戦だから「自分が頑張れば」と思って無理をしてしまう。根性では超えられない壁が待っているのに、無理矢理根性を引き出すから壊れる。
その根性を引き出さざるをえない状況に追い込まれていることもさることながら、たぶん練習で120%を出してしまうとどうなるか、というところまではシュミレーションされていないんじゃないかなぁと思う。
どうせ科学的にやるならそこまでやってもらいたいもんだと思うのだが、そうはいかないのだろうか。

箱根駅伝は注目されすぎている。ゆえに力を絞り出してしまう傾向にあるように思う。
そして余裕のないチームから脱落する。
箱根駅伝だけでなく、マラソンも注目されているという意味ではそうかもしれない。
限界まで走らせるから、一度故障すると二度と立ち直れない。そういうとこまで追い込んでしまっているように思える。
注目を集めるスポーツは、何かしら限界を超えさせようとして、ムチャをしていないだろうか。
確かにスポーツは見ている方も感動するが、最近は人間の肉体の限界に挑戦する様が、少し痛々しくも感じられる。
もうちょっと遊びをもって、チャレンジすることができないものかと思う。
あるいは、トレーニングの方法が何かしら間違っていて、そこから根本的に直していかないいけないのであれば、直していってほしい。
日本人はそもそも体力的に及ばないことはわかりきっているのだから、同じようにやってはいけない。

スポーツ選手が美しいのは、やはり競技をまっとうするからであって、滅びの美学はそこにはいらないと思う。
それにしても。
今年は学連選抜が4位に入ったあたり、本当に力が均衡しているんだろうなぁと思わされました。
今までだって、「予選を落ちた大学からでも速い人を選んじゃったらそれなりに行くんじゃねーの?」と思っていたのに、そうではなかったということは、上位校と予選落ちするような大学には明らかな差があったわけです。
それが今年の結果では、明らかな差がなくなっている。
その分、どの大学もしのぎを削って力をあげていかないといけなくなっていることはわかります。
でも、箱根駅伝ってもはや大学の知名度をあげるための戦いでもあり、そして選手にしてみても、その後の陸上生命をかけた戦いにもなっているように思います。
純粋に「スポーツ選手ってすごいよ」とは思えないあたりが、なんだか今のスポーツ界ってすでに商業主義に毒されまくっています。アマチュアイズムなんてどこ吹く風。
まぁ商業主義でもいいんですが、もうちょっと見ていて楽しくなるようなものを期待したいです。
今のままでは、あこがれる人はごく一部で終わりそうな気がして、ただでさえ少子化、運動しない子どもが増えている中で、陸上界の発展はないんじゃないでしょうかねぇ。

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このページは、zyoyatakuが2008年1月 3日 21:40に書いたブログ記事です。

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