風の祭日

ライブに行く前は若干不安だった。
今も静岡でラジオ番組をやっているとはいえ、すこぶるマイナーなシンガーとなっている。
懐かしさのあまり思わずチケットを取ってしまったが、果たしてどれだけお客さんがいるのかと。

『 相馬裕子 20th Anniversary Tour ~Thanks 20th!~ 』 in 東京

ライブツアーの最終地、東京渋谷Eggman。
昔、広島でそのライブハウスの名前を聞くたび、「行ってみたい」と思いながら、なぜか未踏の地だった。今、おじさんになって、そのライブハウスに足を踏み入れるとは思ってもみなかった。
そこは、ご本人がメジャデーでビューした際に最初にライブをした場所だったので、今回もそれがゆえに選んだ場所だったのだそうだ。私も20年以上行きたいと思っていたのと重なるその想いが運んでくれた、到達地(ちと大げさ)。

開演間近に行くと、チケットには「スタンディング」と書いてあったが、席が50席ほど用意されていて、すでにその席は埋まっていた。
当初の予想は杞憂に終わったが、それでも関係者席を含め100名もいるかいないか。今まで行ったプロの人のライブでは一番少ない客数だったかもしれない。
ご本人も「立ち見ですみません」って言っていたので、いつものライブはもっと少ないのかもしれない。
そして、来ていたお客さんの年齢層。さすが20周年。自分も含め、"かつて若者だった人達"がほとんどだった。

しかし、人数はともかく、始まってしまえばそこはプロのシンガーだった。
というか、実はCDではきれいな歌声だと思っていたが、正直、最新のCDの音量がなぜか低いので、もしかしたら声量がないのかも、という疑惑もあったので、そんなに期待していなかったのである(あれはCDの作りがおかしいのかもしれない)。
20周年なので、デビュー曲(アルバムからなのでそういうのか?)に始まり、懐かしい曲の数々が、しっかりした歌声で胸に響いてくる。
想像以上に。
さすがに20年、ずっと歌い続けているだけのことはあるのである(上から目線で失礼)。
そして、お客さんの数が少ないからこそできるのかもしれない、1人1人の視線をしっかりと受け止めながら歌い上げるその姿勢。
また、目を閉じて歌に全神経をそそげば、本当にそこにお客さんは自分しかいないのではないかと思えるほど、1対1で対峙して聞かせてくれるかのような感覚になる。
思わず「素晴らしい」とつぶやいてしまうほどだった。

このところ、精神的に微妙に安定しない日々が続く中で、今日は久々にゆっくりして、そして心にしみいる曲を生で聴く。こんなに贅沢な時間はない。
そして、その歌詞に励まされる自分。

♪泣いたり笑ったり 繰り返す毎日
 きっと誰でも 新しい自分を探している

 悲しみの数だけ 強くなれるのなら
 眠れない夜が続いても いつでも
 傷つくことなんて優しくなることと 恐れずにいたいの

(『東京の空』より)

20年、すべてが順風満帆ではなかっただろう。
でも、歌うことを続けていて、ライブができることを楽しんでいるかのようでもあった。
そんな楽しそうな彼女を見て、私も元気になった。
ありがとう。
そして、いまさらながら、また応援したくなった。
次のライブも行きたい。

と同時に。
やっぱり上手い人の歌を聞くと、自分も歌いたくなってくる。
結局、なかなかできていないのだが、ホント、歌いたい。
いまさらながら、この声を活用しないのはもったいない、と思える。
なんとかしようかな。

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このページは、zyoyatakuが2011年11月 6日 00:46に書いたブログ記事です。

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